JESAコラム 第40回
IOTの時代その1
元東海大学 片岡信弘
現在はIOT(Internet of Things)の時代と呼ばれています。 すなわち、従来は、コンピュータ同士やコンピュータとパソコンやスマホなどコンピュータ機器がインターネットに接続されていたのに対して、 あらゆる機器や家庭電化製品などがインターネットやWi-Fiなどにより繋がり合う世界が出現する世界となります。
しかし、このインターネットに色々な機器が繋がるというのは、意外と以前より身近に存在します。 その例を幾つか紹介していきたいと思います。その1つ目は、エレベーターです。
エレベーターは、遠隔点検や診断のため保守センターとネットで接続されています。 遠隔点検では、エレベーターの通常運行時に24時間365日連続して点検を行っています。 これにより、故障の前兆となる機器の変調をつかむことが可能となり、故障の発生を未然に防ぐことが可能になります。
また、遠隔診断では、通常運行中とは異なる状態を意図的に作り、エレベーターの診断を行います。 エレベーター利用の少ない深夜などの時間帯などで“診断運転モード”へと自動的に切り替えて、点検を無人で行うものです。
インターネットが普及する前は、電話回線で必要な時に接続する方式で行っていましたが、現在では、図に示すような方法で保守センターとエレベーターが接続されています。 保守センターとエレベーターが設置されているビルなどの接続はアクセスネットワークと呼ばれ、PHS、FOMA等の携帯電話網やインターネットが利用されます。
このアクセスネットワークはゲートウェイを介してビル内のフィルドネットワークに接続されます。 ビル内の各エレベーターは、このフィルドネットワークに接続される構造をとります。
参考資料:http://www.meltec.co.jp/products/ev/elefirst-i/kihon.html