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JESAコラム 第8回


自家発電設備の、法令による規制

皆さん、こんにちは。

これまでの記事で紹介してきた法令、技術基準、届出等について、一度整理してご紹介いたします。

自家発電設備の構造及び性能に関する技術基準をはじめとして、設置に際しての基準、設置後の保安関係の届出、 定期検査及び定期点検等について、表1.にある法令に基づき規制が設けられています。

表1.自家発電設備の関係法令
電気事業法関係 消防法関係 建築基準法関係
設置義務 ――― (非常用電源の設置)
各消防用設備に対する
  • 施行令による基準
  • 施行規則による基準の細目
(予備電源の設置)
各建築設備に対する
  • 施行令による規定
  • 告示による構造方法の基準
技術基準
  • 電気設備に関する技術基準及び同解釈
  • 発電用火力設備に関する基準及び同解釈
  • 施行規則第12条
  • 自家発電設備の基準
  • 火災予防条例
(官庁営繕関係)
  • 建築設備計画基準
  • 建築設備設計基準
  • 電気設備工事管理指針
設置基準 ―――
  • 施行令規則第12条
  • 非常電源(自家発電設備)試験基準
  • 火災予防条例等
  • 電気設備工事共通仕様書
  • その他
届出等
  • 保安規程届
  • 主任技術者選任届
    又は選任許可申請
  • 工事計画事前届(※1)
  • 工事整備対象設備等着工届
  • 消防用設備等設置届
  • 電気設備設置届(※2)
  • 危険物貯蔵所設置許可申請
    又は少量危険物設置届(※2)
  • 建築確認申請
  • 完了検査申請
検査
  • 使用前安全管理検査(※3)
  • 定期安全管理検査(※3)
  • 完成検査
  • 完了検査
報告
  • 定期報告(発電所運転報告)
  • 事故報告
  • その他報告
(公害防止、出力変更)
  • 点検結果報告
  • 定期報告
  1. ※1.出力10,000kW以上の内燃力発電所又は出力1,000kW以上のガスタービン発電所が対象となる。
  2. ※2.火災予防条例などで規制
  3. ※3.出力1,000kW以上のガスタービン発電所が対象となる。

また、上記以外にも規制を受ける法令があります。

表2.自家発電設備の関係法令
法令 規制内容
労働安全衛生法令 ◆安全基準
「電気による危険の防止」として、次の事項の安全対策が事業者に義務付けられている。
  • 電気機械器具の囲い等
  • 漏電による感電の防止
  • 配線などの絶縁被膜
  • 仮設の配線等
  • 停電作業を行う場合の措置
大気汚染防止法 ◆煤煙発生施設
煤煙発生施設として、次の物が大気汚染防止法の規制(排出基準の適用、設置の届出、記録・保存)を受ける。
  • ガスタービン及びディーゼル機関→燃焼能力が重油換算50ℓ/h以上のもの
  • ガス機関及びガソリン機関→燃焼能力が重油換算350ℓ/h以上のもの
騒音規制法 ◆特定施設
騒音規制法の特定施設として、次の物が規制(現地基準の適用、設置の届出)を受ける。
  • 空気圧縮機及び送風機(原動機の定格出力が7.5kW以上のもの)
振動規制法 ◆特定施設
振動規制法の特定施設として、次の物が規制(規制基準の適用、設置の届出)を受ける。
  • 空気圧縮機(原動機の定格出力が7.5kW以上のもの)
電気工事士法 ◆登録電気工事業者、通知電気工事業者
電気工事士法に規定する自家用電気工作物の電気工事を行う者に応じ業者としての登録などが義務付けられている。
省エネ法 ◆エネルギーの使用の合理化の基準
工場、事業場における発電専用設備、コージェネレーション設備については同設備の安全管理、 計測・記録及び
保守・点検などの実施が事業者に義務付けられている。

いかかでしたでしょうか?
自家発電設備の法令については、この記事を参照していただければ概要がわかるかと思います。 一部詳細は、前回までの記事で紹介していますので、記事一覧から参照してください。

みなさまお持ちの自家発電設備について、今一度振り返ってチェックしてみてはいかがでしょう。


2015/12/7